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スーザン・グラハムは、現在のオペラ界に新たな輝きをもたらした。みごとにまろやかでなめらかな声質と素晴らしい容姿に恵まれた彼女は、現在最も人気の高い歌手のひとりとなっている。最も難しいリリック・メゾ・ソプラノの役柄をこなし、リートやオーケストラつきの声楽作品で優れた解釈をおこない、世界各地でコンサートやリサイタルで活躍し、輝かしいディスコグラフィは、聴衆や批評家から絶賛を浴びている。

昨年の夏、グラハムはマイケル・ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団との共演でマーラーの〈リュッケルトの歌曲集〉を歌ったほか、アトランタ交響楽団およびヘルシンキのフィンランド・ラジオ放送交響楽団との共演で、ベルリオーズの〈夏の夜〉を歌った。同シーズンの終わりには、ラヴィニア音楽祭にもデビューし、ベルリオーズの〈夏の夜〉をエド・デ・ワールト指揮シカゴ交響楽団との共演で歌い、タングルウッド音楽祭およびリンカーン・センターでのモーストリー・モーツァルト音楽祭にも出演した。

1998年から99年にかけてのシーズンは、エディンバラ音楽祭でリサイタルを開くほか、ウィーン国立歌劇場に戻ってシュトラウスの〈ばらの騎士〉でオクタヴィアンを、またシュトラウスの〈ナクソス島のアリアドネ〉で作曲家役を、またモーツァルトの〈フィガロの結婚〉でケルビーノを歌う予定である。さらにはパリの旧オペラ座でウィリアム・クリスティー指揮によりモーツァルトの〈皇帝ティトゥスの慈悲〉のセスト、ヘンデルの〈アルチーナ〉のルッジェロを歌い、シカゴのリリック・オペラおよびバイエルン国立歌劇場でシュトラウスの〈ナクソス島のアリアドネ〉に出演する予定のほか、日本のサイトウ・キネン・フェスティバルで小澤征爾指揮によるベルリオーズの〈ファウストの劫罰〉、ロンドンのバービカン・センターでジョン・エリオット・ガーディナー指揮によるヴァイルの〈7つの大罪〉に出演が決まっている。

1991年にメトロポリタン歌劇場にデビューして以来、同歌劇場にたびたび招かれ、今シーズンはメトロポリタンでは10年ぶりの上演になるマスネの〈ウェルテル〉でシャルロッテを、バリトンのトーマス・ハンプソンとの共演で歌った。また、来シーズンには再び同歌劇場で、ジェームズ・レヴァイン指揮によるハービソンの〈偉大なるギャツビー〉世界初演に参加するほか、シュトラウスの〈ばらの騎士〉でオクタヴィアンを歌う予定になっている。1999年から2000年にかけてのシーズンにはまた、ヨーロッパおよび北米でのリサイタル・ツアーも予定されており、ザルツブルク音楽祭では新演出によるグルックの〈タウリスのイフィゲニア〉でタイトル・ロールを歌う予定になっている。

1998年9月には、ソニーから2枚目のソロ・アルバムとして、レイナルド・アーンの歌曲を集めた「ベル・エポック」と題するCDが発売された。ソロ・アルバムではソニー・クラシカルの専属アーティストとなっているグラハムは、すでに1997年7月にジョン・ネルソン指揮王立歌劇場管弦楽団との共演による「ベルリオーズの〈夏の夜〉とオペラ・アリア集」をリリースしている。サー・ゲオルグ・ショルティ指揮による〈ファルスタッフ〉全曲録音に加えて、レナード・スラトキン指揮による〈ロメオとジュリエット〉、〈ベアトリスとベネディクト〉〈ファウストの劫罰〉のほか、クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィルハーモニーとの共演によるシューマンの〈ゲーテの「ファウスト」からの場面〉、およびストラヴィンスキーの〈プルチネッラ〉の録音もおこなった。また、プラシド・ドミンゴと共演したコヴェント・ガーデンでのゴールデン・ガラおよびシルバー・ガラのビデオも発売になっている。

1997年から98年にかけてのシーズンには、ヘルベルト・ヴェルニッケの新演出、エド・デ・ワールト指揮によるシュトラウスの〈ばらの騎士〉のオクタヴィアンを、ハリのバスティーユ・オペラ座で歌ったほか、トリノではジェフリー・テイト指揮による〈ナクソス島のアリアドネ〉で作曲家役を、サンタフェ・オペラでは新演出によるベルリオーズの〈ベアトリスとベネディクト〉を歌った。

グラハムはザルツブルク音楽祭でもおなじみであり、〈フィガロの結婚〉〈皇帝ティトゥスの慈悲〉〈ルーチョ・シッラ〉〈ファルスタッフ〉〈オルフェオ〉などに出演している。最近では、小澤征爾指揮による〈ファウストの劫罰〉のマルグリートでスカラ座にデビューしたほか、サー・コリン・デイヴィス指揮の新演出による〈ナクソス島のアリアドネ〉でバイエルン国立歌劇場に出演している。グラインドボーン音楽祭およびパリの旧オペラ座では、〈コシ・ファン・トゥッテ〉のドラベラを歌い、とくに旧オペラ座での公演は同劇場のオペラ復活の幕開けを記念するものになった。コヴェント・ガーデン王立歌劇場では、いずれも新演出によるモーツァルトの〈コシ・ファン・トゥッテ〉のドラベラと、マスネの〈天使ケルビム〉のタイトル・ロールを歌ったほか、アレクサンダー・ゴーアが復活させたモンテヴェルディの〈アリアンナ〉の世界初演でタイトル・ロールを歌っている。

世界各地の主要なコンサート・ステージでも活躍し、とくにベルリオーズの〈夏の夜〉では高い評価を得ている。この作品ではサー・コリン・デイヴィス指揮ニューヨーク・フィルハーモニー、シャルル・デュトワ指揮フランス国立管弦楽団、アントニオ・パッパーノ指揮モネー王立劇場管弦楽団(ブリュッセル)、エド・デ・ワールト指揮ネザーランド放送管弦楽団、小澤征爾指揮ウィーン・フィルハーモニーなどと共演している。また、ニューヨーク、ワシントン、アトランタ、フォートワース、サンフランシスコ、ロトン、ボルドーと各地でリサイタルもおこなっている。

ニューメキシコのロズウェルに生まれ、テキサス州ミドランドで育ったグラハムは、テキサス州テック大学およびマンハッタン音楽学校で学んだ。メトロポリタン歌劇場ナショナル・カウンシル・オーディションで優勝し、サンフランシスコ・オペラのメローラ・プログラムよりシュワバッカー賞を、リチャード・タッカー財団より奨学金を得ている。現在はニューヨークで、フレンチ・プードルのリビーとともに暮らしている。


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